加湿器には、加熱式と超音波式とがあります。
このうち、手入れがほとんど不要で、衛生的なのは加熱式です。
超音波式加湿器では、タンク内に生水が常にある状態です。そのため、衛生的に使いたい場合は、毎回タンク内の水をすべて抜き、乾燥させる必要があります。(※表示では「空」になっていても、タンク内にはかなりの量の水がたまったままで、雑菌の温床になります。)
一方、加熱式加湿器では熱湯によるスチームによって加湿します。そのため、タンク内の手入れに時間をかける必要がなく、クリーンな蒸気で加湿することができます。
加熱式加湿器の中でも、機能面で特に優れているのが象印製。
我が家では、容量2.2Lの「EE-RR35」を使っています。
【EE-RR35】
「EE-RR35」は主に6畳向きのため、さらに大きな部屋で使う場合は容量3.0Lの「EE-RR50」がおすすめです。
【EE-RR50】
「EE-RR35/EE-RR50」は加湿器の中では価格がやや高めですが、その価値は十分あります。
加湿器EE-RR35/EE-RR50の電気代は?
加熱式加湿器に関しては、多くの人が電気代を気にしておられるようです。
そこで、どれくらい電気代がかかるか実際に計算してみました。
100Wのものを1時間使用した際の電気代は約2.7円。
「EE-RR35」の「加湿時最大消費電力」は305W。1時間あたりの電気代は約8.2円です。
「EE-RR50」の「加湿時最大消費電力」は410W。1時間あたりの電気代は約11.1円です。
電気代が若干かかるのは悩ましいところですが、衛生的でクリーンに加湿できるメリットは大きいです。
後ほど説明する「切タイマー」も活用し、節約を心がけたいものです。
EE-RR35とEE-DC35の違いは? 電気代の違いは?
象印からは、「EE-R35」以外に、「EE-DC35」という型番の商品も販売されています。
両者の主な違いは、タンク容量です。
型番 | 容量 | 消費電力 |
---|---|---|
EE-R35 | 2.2L 6畳用 | 305W |
EE-DC35 | 3.0L 10畳用 | 305W |
消費電力は同じのため、電気代も同じです。
ただし、タンク容量が違うことにより、連続加湿時間は変わってきます。
蒸気の量が同じのため、タンクが大きいものの方が、空になりにくいのは当然ですね。
EE-RR35/EE-RR50の特徴
加熱式加湿器では熱湯によるスチームを利用していますが、象印製の「EE-RR35」「EE-RR50」では、小さな子どもさんのおられる家庭やペットのいる家庭でも安心して使える設計になっています。
それ以外にも、ユーザーの利便性を考えた機能が数多く搭載されています。
2022年2月現在のレビュー評価は4.50。かなりの高評価です。
レビュー評価
上給水タイプのタンクだから手間要らず!
加湿器「EE-RR35/EE-RR50」は、上給水タイプです。
他社製の加湿器の大半は、給水口が下に来るようになっています。
給水口が下にある場合、給水口を上に向け、片手でタンクを支えながら給水することになります。
この作業が、意外と面倒なのです。
給水口が下にあると、タンクを持ち上げる度に床が濡れる問題もあります。
水とは言え、ポタポタと垂れるのは嫌ですね。
「EE-RR35/EE-RR50」は、通常のポットとほぼ変わらない構造。
ふたを開けて水を注ぐだけなので、給水が驚くほど簡単です。
広口なので、給水時に水がこぼれないのも大助かり。
そのため、私は加湿器の近くにペットボトルの水を常備しておき、タンクが空になった時、すぐに給水するようにしています。
タンクは大容量(「EE-RR35」では2.2L、「EE-RR50」では3.0L)。
頻繁に給水する必要がないのは便利ですね。
広口タイプで掃除が簡単!
広口タンクのため、掃除が簡単なのも助かります。
内容器の手入れ時には「洗剤などは使わない」ようにします。
また、アロマオイルなどを入れることも禁止されています。
ふたにロックをかけられて安心!
「加熱式」の加湿器で心配なのは、本体を誤って倒してしまった時のこと。
中から熱湯が飛び出してきたら、とても危険です。
その点、加湿器「EE-RR35/EE-RR50」では、倒れても中のお湯がこぼれにくいしくみ(ふた開閉ロック)になっています。
給湯ポット同様、ロックをかけることで熱湯が飛び出ないようになっているのです。
こちらが上ぶたになります。
中央の「押す」ボタンを押してふたを持ち上げるのですが、左横にある「ロック解除」ボタンを使わないとふたが開かないようになっています。
操作は、①中央の「押す」ボタンを押し、②ロック解除ボタンを押し上げ、③引き上げるという3ステップです。
安全への配慮が行き届いたしくみですね。
チャイルドロック機能で、子どもがいる家庭でも安心
加湿器「EE-RR35」には、チャイルドロック機能もついています。
「チャイルドロック」ボタンを長押しすると、チャイルドロックが完了します。
解除するときも、「チャイルドロック」ボタンを長押しするだけです。
子どものいたずらや誤操作を防げるため、この機能も安心に一役買います。
転倒時には、自動で電源オフに
使用中に本体が傾いたり転倒したりすると「転倒時自動オフ機能」が作動し、自動的に電源がオフになります。
「転倒時自動オフ機能」が作動した時は、プラグを抜き、本体を立てて再度プラグを接続し[入|選択]キーを押すと、運転を再開できます。
切タイマー/入タイマーが便利! 電気代の節約にも役立つ
加湿器で意外と便利な機能がタイマーです。
「加熱式」の加湿器では加湿までに時間がかかるため、予めタイマーを設定しておけるのは便利です。
タイマーを使って電源OFFにすることで、電気代の節約にもなりますね。
操作方法は、「タイマー」キーを押すだけです。
- 「切タイマー」点灯… 2時間後に電源が切れる
- 「入タイマー」点灯… 6時間後に加湿を開始
- 「切タイマー+入タイマー」点灯… 2時間後に電源が切れ、6時間後に加湿を開始
- すべてのランプ消灯… タイマー解除
「タイマー」キーを押すたびにタイマーランプが切り替わります。
EE-RR35/EE-RR50の使い方は?
ここからは、加湿器の使用方法について、取扱説明書に従って説明します。
最初に、ふたを開け、水を入れます。
上ぶたを閉め、プラグを接続します。
スイッチ[入|選択]を押します。
スイッチ[入|選択]は、加湿器のちょうど中央部分にあります。
沸騰に近い温度でないと加湿が始まらないため、開始までに約20分を要します。
湯沸かし中に「湯沸かし音セーブ」ボタンを押すと、運転音を抑えることができます。
[入|選択]キーを押す度に、運転モードを変更できます。
湿度調整は3段階(しっかり/標準/ひかえめ)。
また、「連続」モード(強/弱)を選択した場合は、部屋の湿度に関係なく加湿し続けます。
使用後は、[切]ボタンを押して電源を切り、プラグを外します。
上ぶたと本体の接続部にある「上ぶた着脱ボタン」を押したまま、斜め上に引き抜くと、上ぶたを外すことができます。
上ぶたを外した後、残り湯を捨てます。
手入れの方法は?
手入れは、とても簡単!
どのパーツも、水分や汚れを拭き取る程度で大丈夫です。
「上ぶた」は、「蒸気カバー」を外して洗うことができます。
ピカポットでクエン酸洗浄をする方法は?
加熱式加湿器では、使用を続けるうちに次のような症状が現れます。
- 内容物の変色や汚れ、湯に膜状のものが浮く
- 運転中の「ゴー」という音が大きくなる
- 蒸気がにおう
これらの問題を解決するため、1~2ヶ月を目安にクエン酸洗浄をする必要があります。
洗浄用のクエン酸に関しては、ピカポット(30g x 4包入)が推奨されています。
ピカポットは1包が洗浄1回分の量(30g)になっており、とても使いやすいです。
なお、クエン酸は食品添加物としても使用されており直接口に入っても無害ですが、食べないようにしてください。
内容器の洗浄には、約1時間半を要します。
洗浄方法は、以下のとおりです。
- コップにクエン酸30g(1包)を入れてぬるま湯で溶かし、内容器に入れる
- 満水線まで水を入れる
- 上ぶたを閉め、プラグを接続する
- [入|選択]を押す
- [湯沸かし音|セーブ]を3秒以上押す(洗浄開始)
- ランプ点灯(洗浄終了)後、本体が冷めてからプラグ・上ぶたを外し、お湯を捨てる
- 内容器を水ですすぐ
購入直後、内容器の底に茶色の塊がこびりついた時には絶望的な気持ちになりましたが、ピカポットで再び容器内がきれいに(95%くらいは元どおりになります)。
こんなものが効果あるのかと驚きでした。
部品の交換・購入について
消耗品は、必要に応じて交換します。
「内ぶたパッキン」の製品番号は「BM264001M-00」です。
内ぶたパッキン交換の手順は以下のとおりです。
- 3本のネジを外し、内ぶたを取り外す
- 内ぶたに取り付けられた内ぶたパッキンを外す
- 内ぶた外側に、内ぶたパッキンをきっちりはめ込む
- 上ぶたのピンと内ぶたの穴の位置を合わせ、3本のネジを確実に締め付ける
まとめ(象印の加湿器の特徴とピカポット)
象印の加熱式加湿器のおすすめは「EE-R35」と「EE-R50」です(※別タイプの加湿器もあります)。
加熱式は衛生的で、室内をクリーンに加湿できます。
【EE-RR35】
「EE-RR35」は主に6畳向きのため、さらに大きな部屋で使う場合は容量3.0Lの「EE-RR50」がおすすめです。
【EE-RR50】
いずれの加湿器も、上給水タンプのため給水が簡単で、広口のため楽に手入れができます。
ポットとほぼ同じ構造でロックをかけることができ、さらにチャイルドロック機能も採用。
転倒時には自動でオフになるため安心。
「切タイマー」で2時間後に加湿を終了したり、「入タイマー」で6時間後に加湿を開始したりすることができます。
手入れの方法は、基本的にどのパーツも、普段は水分や汚れを拭き取る程度。
なお、1~2ヶ月に1度、ピカポットを使い、内容器の洗浄を行います。